2026年3月27日

おしりが痛い、血が出てくる。
日常生活への不便さや、体への不安を感じて、せっかく肛門科を受診しようと決心しても、次に立ちはだかるのは「下半身を露出する」という恥ずかしさの壁ではないでしょうか。
特に初めて肛門科を受診される方にとっては、診察の流れや体勢がわからないこと自体が受診をためらう理由になることもあります。
このコラムでは、肛門科の診察での体勢や、恥ずかしさや不安をできるだけ減らすために当院で行っている工夫について、わかりやすくご説明します。
少しでも受診前の不安が減り、「これなら行ってみようかな」と感じていただけたら幸いです。
肛門科の診察では、どんな体勢になりますか?
診察は「左側臥位(さそくがい/シムス位)」で行います。
左側臥位(シムス位)ってどんな体勢?
図のように、左側を下にして、横向きに寝ていただく体勢です。
軽く膝を曲げ、リラックスした姿勢でベッドに横になります。

なぜその体勢が一番いいの?
医師側におしりが来るため観察しやすく、患者さんにとってもベッドと身体の接地面積が多くなり、リラックスしやすい体勢だからです。
診察では、おしりの中を直接触って確認する触診や、肛門鏡を使って観察する視診を行います。
おしりの中に医師の指や診察に使う器具が入る際に、おしりの筋肉が緊張して固まっていると、余計な痛みを感じやすくなります。
少しでも力を抜くことが診察を「短く」「スムーズ」に終わらせるコツです。
ズボンや下着はどこまで脱ぐ必要がありますか?
下着や服は、膝のあたりまで下ろしていただきます。
全部脱ぐ必要はありませんので、ご安心ください。
下着を膝まで下ろすだけでOK!全部脱ぐ必要はありません
やはり、他人に下半身を露出するのには抵抗がありますよね。
診察自体は数分で終わりますので、実際に他人に下半身を露出する時間は短いです。
スタッフもすぐに退出します。(お手伝いが必要な場合は残ります。)
このように、必要最小限の露出で診察ができるため、
服装を少し工夫していただくと、よりスムーズに受診していただけます。
診察を受けやすいおすすめの服装はありますか?

脱ぎやすい「ズボン」がおすすめです!
ズボンの場合は、膝まで下げるだけで診察ができます。
逆に、「スカート」や「ワンピース」はおすすめしません。
なぜなら、スカートやワンピースは、裾をたくし上げなければいけないので、お腹の辺りが窮屈になってしまい、体の力を抜きにくいからです。
また、足の露出部分も増えてしまいます。
サスペンダーやサロペットなどのつなぎも、診察後の着替えで慌ててしまう原因になるため避けた方がいいでしょう。
恥ずかしさやプライバシーへの配慮はありますか?
当院では、以下のような配慮を行っています。
・カーテンやブランケットで露出を最小限にします
・診察への女性スタッフ付き添い
カーテンやブランケットで露出を最小限に

当院では、診察室の扉を閉めたあと、扉前のカーテンも閉めます。
さらに、ベッド側にもカーテンがついていますので、衣服の着脱はその中で行っていただきます。
また、診察室にはブランケットを用意していますので、診察できる体勢になった後、診察が始まる直前まではブランケットで患部を隠していただくことも可能です。
さらに、看護師は患者さんの頭側に立ちますので、直接患部は見えない位置にいます。
(必要時は、医師と共に観察もします。)
医師と2人きりにはなりません
当院では院長(男性医師)が診察を行いますが、
おしりの診察の際は、原則として看護師が付き添い、プライバシーに配慮しながら診察の補助を行っています。
ただし、男性患者さんの場合は、患者さんのご希望や診察内容に応じて、医師一人で診察する場合もございます。
いずれの場合も、患者さんに安心して診察を受けていただけるよう、プライバシーに配慮しながら診察しています。
診察(触診・視診)にはどれくらいの時間がかかりますか?
実際の診察時間は、およそ1〜2分程度です。
おしりの状態を確認する「触診:医師の指で触っての確認」や「視診:肛門鏡(肛門の内側を見る専用の器具)での観察」自体は非常に短時間で終わります。
その前後に問診や病状説明をします。
診察室に入ってから、問診、着替え、診察、そして再び着替えを済ませて、医師からの説明を聞き、診察室を出るまでのトータル時間は、スムーズにいけば10分ほどです。
初診の患者さんには、もう少しじっくりとお話を聞くことがあるので、多少時間がかかることもあります。
しかし、診察自体は「意外とあっという間に終わった」と感じられる方も多いようです。
なので、あまり身構えずに受診してくださいね。
まとめ|痛みや恥ずかしさを最小限にするために
「肛門科は恥ずかしい場所」というイメージがあるかもしれませんが、私たちは患者さんの不安を最小限にできるよう、カーテンの二重化やブランケットの活用など、プライバシー配慮を徹底しています。
診察自体は数分で終わるものです。
恥ずかしさで受診を迷っている間に症状が悪化してしまうのが一番辛いことですので、どうぞリラックスして相談にいらしてくださいね。
