あな痔
痔瘻とは、直腸と肛門周囲の皮膚をつなぐトンネル(瘻管:ろうかん)ができてしまう痔のことです。「あな痔」とも呼ばれ、男性に多くみられます。初期の段階は肛門周囲に膿(うみ)がたまり(肛門周囲膿瘍:こうもんしゅういのうよう)、その膿が自然に出たり、切開によって排膿(はいのう)されたりすると、のちに膿の通り道が残ることがあります。この膿のトンネルやしこりになった組織が痔瘻です。化膿の原因となる細菌が侵入する穴を1次口(原発口)、膿がたまる部分を原発巣、膿が出ていく外側の皮膚開口部を2次口と呼びます。
痔瘻は、痔核(イボ痔)や裂肛(切れ痔)と異なり、薬で治すことはできず、治療には手術が必要となります。手術を行わずに長年放置してしまうと肛門変形の原因になったり、まれにがん化(痔瘻がん)したりすることもあります。痔瘻がんは一般の肛門がんに比べて、悪性度が高いとされていますので、痔瘻と診断されたら速やかに適切な治療を受けることが重要です。